パートは厚生年金加入で得をする?
パートのお仕事をするとき「保険料が高いし…加入したほうがいいの?」と、気になる厚生年金。知っているようで意外と知らない人は多いと思います。パートをする上で、何をどう気を付けたらいいのでしょう?
ケース1:夫の職業が自営(第1号被保険者)で、妻はパートをしている
この場合、妻はもともと国民年金に加入しています。国民年金から厚生年金に切り替わると、保険料の半額はパート先が払ってくれますので、その分、将来の年金額は増えることになります。そのため、厚生年金加入で得をすることができるケースです。
ケース2:夫の職業がサラリーマンなどの給与所得者(第2号被保険者)で、妻は扶養内でパートをしている
この場合、妻は第3号被保険者になり、妻個人が保険料を支払っていません。そのため、新たに保険料を払うことになり、支出が増えることになります。例えば年収が120万円の人を例にみてみると、健康保険や厚生年金が差し引かれると結果的に収入が100万円弱ぐらいまで減ることになってしまいます。さらに40歳以上の場合は介護保険もかかってきますので、さらに手取りが少なくなりそうです。但し、年収を103万以下に抑えていた人は税金、社会保険の両方がさしひかれることはないのでそのままの金額をもらえます。
このように直近の手取りだけを考えると年収120万円の人のほうが働き損になってしまいそうです。ただし、長期的に見れば、厚生年金に加入することで、損する人はいません。確かに目先の収入は減ってしまいますが、将来の年金は増えます。厚生年金の場合は、保険料が労使折半ですから、その分、国民年金よりも将来の受取額が多くなります。また、障害年金の認定基準が広くなったり、保障が手厚くなります。体調を崩して働けなくなった場合も傷病手当金も出るのです。