一概に「介護の仕事」と言っても、介護施設にはいくつもの種類があり、もちろんそれぞれ仕事内容も違います。
その中で、「特養(とくよう)」「特別養護老人ホーム」という施設形態について説明したいと思います。
特養とは?
・施設で暮らしながら介護のサービスを受ける
・公的な施設の為要介護者入所する施設の中では比較的安価で入所できる
・安価なため、入所希望者が多く、地域によっては入所までに数年待ちなど時間を要することもよくある
・入所は「65歳以上で要介護3以上」「40~60歳で特定疾患のある要介護3以上」「特例により入所が認められた要介護1から2の方」と定められている
・24時間の医療行為ができるわけではないので、24時間のケアが必要だったり、感染症を有している場合入所できないこともある
特養の形態は・・・
・従来型
4人部屋を中心とした作りで、施設全体で介護を行う
・ユニット型
個室中心で、10人ほどを1つのユニットとして介護を行う
近年は個人のプライバシーの尊重や、個別ケアが重視される傾向にあるのでユニット型が多い
(詳しくは、「特別養護老人ホーム 従来型・ユニット型って何?」 参照)
特養で働く職員と仕事内容(人員配置基準)
◆施設長(管理者)◆
1名
施設の運営・行政管理や人事・労務の管理、介護サービスの提供についての指導や監督、その他ご家族様や、地域の方への対応など
◆医師◆
特に人数の規定はないが、入所者の健康管理や療養上の指導を行う上で必要な人数。常勤の義務もないので、非常勤として、診察や検査、薬の処方箋の発行などを行います。
◆看護職員・介護職員◆
3:1(入所者の数が3またはその端数を増すごとに1以上追加
<例えば・・・>定員100名の施設では、施設全体で最低33.3人の看護職員または介護職員の雇用が必要
◆生活相談員◆
入所者100人に対して1人以上
資格要件は、自治体によって異なります。自治体によっては、介護支援専門員や介護福祉士の資格でも認められている場合があります。
◆機能訓練指導員◆
1人以上
入所者の心身機能維持向上のために計画を作成・実施をします
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師・准看護師・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師のいずれかの資格が要件になります
◆介護支援専門員◆
入所者100人に対して1人以上
入所者のケアプランの作成や家族様との相談や面談など
◆栄養士◆
1人以上
献立の立案や、食事の提供。衛生管理 等
サービス内容
食事の介助 ◯ 着替えの介助 ◯ 入浴の介助 ◯ 掃除・洗濯 ◯
排泄の介助 ◯ 買い物代行 ◯ 見守り・生活相談 ◯ レクリエーション ◯
着替えの介助 ◯ 看取り介護 ◯ 服薬管理 ◯ 機能訓練(リハビリ) △
医療処置(胃ろう・経管栄養・たん吸引・点滴など) △
医療機関との連携 △ 在宅復帰 △
特養の一日
06:00 起床介助
おむつ交換または排泄介助をし、着替えや洗顔の介助を行います
07:30 朝食
朝食の提供、食事介助、服薬、食後の口腔ケア
08:30 ミーティング
夜勤者からの申し送り、引継ぎ、今日一日の業務の確認
09:30 入浴介助・排泄介助
看護師によるバイタル測定後、入浴を介助、リネンの交換、居室の清掃
11:30 機能訓練の実施、昼食の準備
12:00 昼食
昼食の提供、食事介助、服薬、食後の口腔ケア、排泄介助
13:00 余暇
レクリエーション活動、リハビリ、勤務記録の作成、交代で休憩
15:00 おやつ
食事介助、水分補給、排泄介助
16:30 申し送り
夜勤者へ日中の様子を報告する
17:30 夕食
夕食の提供、食事介助、服薬、食後の口腔ケア、排泄介助
18:30 後片付け
就寝介助、排泄介助
20:00 消灯
消灯後は3時間おきの巡回、排泄介助、体位交換、コール対応、掃除、記録、明日の準備
介護施設は24時間利用者さんが生活しているサービス形態なので、職員は交代制のシフト勤務になります。おおむね、日勤・早出・遅出・夜勤の4交代制になります。(勤務形態は法人により異なる)最近は、人手不足の為、施設によっては夜勤を夜勤専門の非常勤スタッフ(夜勤専従)を雇い、常勤のスタッフは夜勤をしない施設もあります。
まとめ
これを読んでいただければ、仕事のイメージがつかみやすいと思いますので、ぜひ、お仕事探しの参考に
してみて下さい。
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