介護の現場で、ビニール手袋やマスクをするシチュエーションが多いと思います。
その一方で、こんな意見もよく耳にします。
・手袋をしてのおむつ交換はしにくいから嫌だ
・手袋をして介助すると、利用者さんに失礼じゃないのかな?
・マスクをしていると、利用者さんに誰だかわかってもらえなくて、不安にさせてしまう
・マスクをしていると会話がしにくい
などなど
確かに、このような意見にもうなずけるところはありますよね。だから、今までは、手袋やマスクをせずに介護する人も多かったと思います。しかし、新型コロナウイルス感染症という病気の流行により、感染対策の面から、改めて、マスク着用・手袋着用が見直されるようになりました。
そこで、この機会に、再度「なぜ手袋やマスク着用が必要なのか」をお話ししていこうと思います。
手袋・マスク着用=感染対策です。この感染対策の原則は、
①病原体を持ち込まない ②病原体を持ち出さない ③病原体を日拡げない
この3つが基本となります。
感染症は、病原体が様々な感染経路によって運ばれることによって広がっていきます。まなので、この感染経路を遮断することが感染拡大防止のための重要な対策と言えます。
次に、様々な感染経路についてお話ししましょう。
===========【感染経路とその特徴について】===========
①空気感染
(特徴)空中に浮遊し、空気の流れにより飛散する
(主な微生物)結核菌・麻疹ウイルス・水痘ウイルスなど
②飛沫感染
(特徴)せきやくしゃみ、会話などでの飛沫粒子によって伝わる
(主な微生物)新型コロナウイルス・インフルエンザウイルス・風疹ウイルス・マイコプラズマ・風邪 など
③接触感染
(特徴)手指などの皮膚、粘膜や嘔吐物に触れることにより、主に口などから体内に侵入する
(主な微生物)ノロウイルス・緑膿菌・水虫など
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このような感染経路を断つために、マスクやビニール手袋の着用が必要なんですね。
結論・・・
介護する人は・・自分が感染源にならないためにマスク・手袋の着用をしましょう!!
そして、不安がられる利用者さんには・・
「抵抗力が低下しているので感染しやすい、
そんなあなたを守るために私たちは、マスク・手袋をしているんです」
と安心させてあげましょう。
厚生労働省のホームページに、「感染対策の基礎知識」でも、詳しく説明されています。手洗いの方法なども書かれてあるので、参考になると思います。
「感染対策の基礎知識」