労働者の休憩時間について   休憩時間は労働基準法で定められた労働者の権利
2022.04.18掲載
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知識編

休憩時間は、労働基準法第34条で以下のように定められています。

第三十四条 使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。
○2 前項の休憩時間は、一斉に与えなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、この限りでない。
○3 使用者は、第一項の休憩時間を自由に利用させなければならない。
 
出典:労働基準法


【休憩時間とは?】
労働者が勤務時間中に仕事から離れて自由に過ごす権利を保障された時間

 休憩時間は勤務時間によってことなり、労働基準法では労働者の休憩時間の最低ラインが以下のように明示されています
・労働時間が8時間以上の場合は最低休憩時間は1時間
・労働時間が6時間以上8時間未満の場合は、最低休憩時間は45分
・労働時間が6時間以内は休憩を与える義務はありません

 【休憩をとる時間に決まりはあるの?】

労働基準法では、休憩時間を取得するのは、勤務時間の途中に与えなければいけないと明示されています。なので、勤務開始時間から1時間休憩をとり、残り8時間ぶっ通しで勤務するということは法令違反になります。また、早く帰りたいからと、1時間休憩のところ、30分取得し終業時間よりも30分早く帰るという場合も、労働時間の途中ではなく、労働後に付与されたということになり、法令違反になり、処罰の対象になります。
また、会社は、休憩時間を自由に利用させなければならないとの規定があります。例えば、休憩時間中に、買い物に行ったり、銀行に行ったりと労働者が自由に使える時間としなければなりません。
そして、もうひとつ、休憩時間は一斉に与えなければならないと規定されています。しかしこれは、業種により、例外も認められてます。

 【休憩時間は雇用形態で違いはあるのか?】
休憩時間の付与には、雇用によっての違いはなく、全ての労働者において同じ条件で休憩が付与されます